しかし、日本が迎えるこれからの成熟社会においては、人口や世帯数が次第に減少していくのは目に見えています。これまで成長型の社会を前提にした「つくっては壊す」住宅の考え方は、間違いなく時代に反していくでしょう。欧米の先進諸国がそうであるように、長持ちする住宅をつくり、愛情を持って手入れし、それを社会全体の資産として使い続けていく、という考え方が普及していくものと考えています。また、せっかく作った住宅が、これまでのようにわずか30年足らずで解体され、ゴミになってしまう。これは経済的観点からも、地球環境の観点の両方から見ても、望ましいこととは決して言えません。家族が安心して気持ちよく暮らすこと。それによって、持続可能な社会・地球に貢献していくこと。長期優良住宅は、こうした考え方の上に成り立っています。